玉手箱フィルム

映画好きなのに老後を楽しむために、20年間映画鑑賞を封印していたが人生も半分きたので解禁🎬鑑賞した映画を片っ端から記録していく日記である

世界観に翻弄された「ヘルタースケルター」

youtu.be

この作品の原作が漫画だったということを

知ったのは、この映画を観終わってからだった

 

普通の人よりは漫画好きなはずだが

原作を知らず、映画を観た後に拝見した

 

まずこういった物語を考え付くことが素晴らしい

ありそうでなさそうでありそうな物語

 

もちろんファンタジックな面もあるが

綺麗になりたいという女の子は多く

最近では整形も珍しくなくなった

 

綺麗になりたい…ずっと綺麗でいたい

あるいは、注目されたい

という気持ちに共感する子は多いことだろう

 

 

それでは今回も少しネタバレしながら

感想を綴っていこうと思う

 

主人公の沢尻エリカ演じる「りりこ」は

人気のファッションモデルだ

飛ぶ鳥を落とす勢いの彼女だが

本当は違法な整形を繰り返し

その美貌を維持していた

強引なそのやり方に、心と体は異変を起こし始め

次第に心は壊れていく

 

といったところだろうか…

 

まず初めに沢尻エリカさんが可愛い

私としては綺麗というよりも

可愛らしいイメージが強かった

 

蜷川実花監督なので、色彩が鮮やかなのだが

沢尻さんの負けない存在感がすごい

 

そういえば他の作品の舞台挨拶で

伝説の言葉を残した印象が強く

破天荒といった言葉が似あっているが

私は正直嫌いではない

 

ダメな薬を使用していたとして逮捕され

今現在、どのように過ごされているのかは

わからないが、ちゃんと薬を断ち切ったら

また女優として復帰してほしいと願う

 

さて、今作は最初から最後まで

インパクトがすごかった

 

出演者も豪華…というか

なかなか個性的な人たちを集めた

作品ではあるが、個性だらけなのに

誰も誰かを邪魔しておらず

それぞれが強く輝いていて素敵だった

 

事務所社長の桃井さんも素敵

確かに途中から出てくる水原さんが

少々アウェイ感はあるが、この頃はおそらく

まだ新人さんの時代だったのであろう

 

今では水原さんも個性派の女優さんで

私は一目を置いている

 

りりこの妹ちか子は純粋で可愛らしかった

最後に驚きはあったが…

 

どこかドライなりりこが、妹と一定の距離を置きながらも

大切に思っている様子は心がホッとしたりした

 

整形前のりりこは、ちか子にそっくりだったと言う

2人の場面は、対比のために撮られたとは

思うのだが、ちか子には悪いがかなり頑張って

綺麗になったんだろうな…ということがわかる場面だ

 

ちなみに、ちか子演じる住吉真理子さんは

この役のために8キロ体重を増やして臨んだらしい

役のためとはいえ、女優魂を感じた

 

そして、寺島しのぶ演じる

りりこのマネージャー羽田ちゃん

原作とは違っているが、私は映画の方が

好みかもしれない

 

この映画のキーパーソンでもあるが

真面目で、りりこを崇拝している羽田

彼女も彼女で何かしらの心の闇を感じた

 

改めて、映画全体を振り返ると

やはり強烈な印象として

蜷川実花監督ならではのカラフルな世界観だった

 

りりこの心が次第に壊れ始めていくのだが

沢尻さんの表現力は凄まじいものだった

 

舞台挨拶の動画を見たが、自身が全力投球した

というだけあって自信に満ち溢れており

作品を観終わった後だったので、納得できた

 

おそらく沢尻さんは憑依型の俳優さんなんだろう

そう考えると、この役を演じるのは

本当にしんどかったのではないかと思う

 

それでも、蜷川実花監督や先輩俳優の実力を信じて

彼女は全力でりりこでいたんじゃないだろうか

 

正直、私は美に対して興味もなく

もちろん整形というものも

自分とは縁のないものだと思っている

 

それでも、この映画を観て

りりこの心の闇に一ミリも共感しなかったと

言ったら嘘になる

 

もし美人に生まれていたら…と

考えたことは1度くらいはある

 

そう考えると、女性はやはり

心のどこかで「美」に憧れがあるもの

なのかもしれないと思った