玉手箱フィルム

映画好きなのに老後を楽しむために、20年間映画鑑賞を封印していたが人生も半分きたので解禁🎬鑑賞した映画を片っ端から記録していく日記である

大人と子供の狭間で巻き起こる事件「ソロモンの偽証」

youtu.be

本の虫とまでは言わないが、私は小説も好きだ

今作は、原作が宮部みゆき先生で構想15年・執筆9年という

それだけでワクワクしながら拝見させていただいた

 

まず、今作は前後編と分かれていて

前編が事件パート、後編が裁判パートである

 

パートというと、どこかの逆転裁判を思い出す…

 

それでは今回はネタバレ多めで

感想を綴っていこうと思う

※見ていない方はここまでにして下さい

 

まず、物語の始まり方が変わっていた

 

当時、中学2年生だった主人公の藤野涼子

25年後、母校に教師として赴任し

校長先生に25年前から語り継がれている

学校裁判の話をし始めるところから始まるのだ

 

ドラマでは、たまに見かけるが

映画で回想が本編というのは珍しく感じた

 

さて、大体のあらすじとしては

25年前、当時、中学2年生だった主人公が

クリスマスの朝、友人と登校し裏門から学校に入ったところ

雪に埋まる同級生の遺体を発見するところから始まる

 

警察は自殺と断定したが、その後

告発状なるものが主人公や学校、担任あてに届き

亡くなった子は自殺ではなく

不良の生徒3人に殺されたということが

書かれていたことから事態は急展開していく

 

まず、ヒロイン藤野涼子役の藤野涼子さん

役名と芸名が同じということに驚いたのと

藤野さんの声が低くて好きです

 

あと中学生という設定とはいえ

この時期の幼さもありつつ大人びている状況を

演者の子たちが演じているのか、素なのかは分からないが

違和感なくぴったりな印象だった

 

思春期特有の危うさを感じつつも

予告編でも言っているが

嘘つきは大人の始まり…ということで

耳が痛いな~💦と思いながら見ていた

 

子供には嘘をついちゃダメとか言いつつ

大人は平気で噓をつくもので

相手を傷つけないための嘘だから…

などと素知らぬ顔をで言うのだ

 

中学生は、その境目だからこそ

嘘をつくことで自身が傷ついてしまう子もいるし

すんなり大人の仲間入りする子もいる

 

そういった所が、上手に描かれていた

 

さて物語に触れていくが

葬儀から現れる謎の美少年・神原君

もともと謎に満ちていたので

何かあるとは思いながらも

その謎が明らかになったときはスッキリした

 

予告ではドキドキハラハラ感があるが

ぶっちゃけ大きなどんでん返しはない

ただ、前編の伏線を後編で回収してくれるので

結構スッキリした

(個人的には担任の先生の事件が怖かった)

 

全編を通して感じたのは

私は柏木君がかなり苦手である

 

なので、担任の先生があのようになるのも

神原君の言動も納得できる

柏木君のご両親が普通に優しそうで驚いた

 

終盤で混乱してきたので

私は、善悪の判断を放棄しながら見ていた

そうすることで、この物語の言いたいことが

漠然と見えてきたからだ

 

裁判が始まるまでに時間が掛かったことや

すぐに倒れてしまうことに違和感を感じつつも

レビューを見ると賛否両論あるが

私は好きな作品だった

※小説だと続編があるらしいので見てみようと思う

 

最後に今作で一番気に入ったのは

インテリメガネシャイボーイ判事役・井上君だ

つい異名をつけたくなるほど気に入ってしまった

 

彼は主人公の同級生で秀才なのだが

本当はみんなとキャッキャしたいのに

それを抑えていて(隠しきれていないが)

ちびまる子ちゃんで言うところの

丸尾君のような存在なのだ

 

ちなみに私が好きな場面は

後編で大出君が裁判に出廷すると決まった時

嬉しさのあまり神原君に飛びついて喜ぶ井上君

なんて可愛らしいんだと胸を鷲掴みにされた

 

やっぱりメガネ男子、最高!